2014年2月14日金曜日

Saving Mr. Banks/ウォルト・ディズニーの約束

先日、ハリポタスタジオツアーに行った感想を書いた。

私は原作本を1冊も読破してないけれど、読んだ人に言わせると映画のストーリー的には文句はあるものの、世界観としてどれだけ再現できているかという点では、かなり満足している人は多いみたい。


原作の形態(本、マンガ、ドラマ、アニメなどなど)に関わらず、2次作品となる物については色々と議論が巻き起こるのが常。

俳優がイメージ通りじゃない。
原作の重要な部分を端折りすぎている。
原作が完結してないのに映画で結末が描かれている。

などなど。



スコットランドで見た最後の映画、「Saving Mr.Banks/ウォルト・ディズニーの約束」は、その2次作品を作る時の大変さを制作側、原作者側の両方から描いていた作品だった。

日本公式HPはこちら (2014年3月21日公開)

トム・ハンクスがウォルト・ディズニーを、エマ・トンプソンがディズニーの名作「メリーポピンズ」の原作者パメラ・トラヴァースを演じる。


メリーポピンズを執筆し、それが世界に広く知られるようになったパメラ。
メリーポピンズを読んだウォルトの娘達は、ウォルトに映像化するように頼む。

原作を読み、気に入ったウォルトは断るパメラを何度も説得し、ついにフロリダのオフィスに呼んで制作に口を出すことを渋々OKし、映画を作り始める。

一方パメラは、メリーポピンズを制作する過程でどんどん注文を付け、自分の作品を守ろうと必死になる。
それは、メリーポピンズ自体がパメラの幼少期の記憶や思いと深く結びついているからなのである・・・。


というストーリー。

映画は、フロリダのオフィスでメリーポピンズを作る場面と、パメラが幼少期を過ごしたオーストラリアでの回想を交互に出しているので、メリーポピンズの制作とパメラの伝記、パメラとウォルトの関係も描いている。



メリーポピンズは何度か見たことがあるけれど、本を読んだこともないし、原作があることも実は知らなかった。
あれは、完全にディズニーが作った、ディズニー映画だと思い込んでいた(笑)


ちょうどこの映画を見る数ヶ月前、サンフランシスコに旅行した時にウォルト・ディズニー・ファミリー・ミュージアムに行った。

その時にメリーポピンズの制作に関して、ウォルトが大変苦労したということを知り、側にいたおばさんに
「今度、この話をトム・ハンクスが映画にするのよ」
と教えてもらった。


映画を見て、(どこまで本当なのかは知らないけれど)本当に2次作品を作るということは大変なのだと実感した。

特に、メリーポピンズはパメラの幼少期と深く関わりを持つ大事な作品。
その作品を、本当は映像化したくなかったのに渋々OKしたにも関わらず、次々とスタジオやウォルトの意向で話が勝手に進んでいく。

今回は、パメラが毎日スタジオに出向き、音楽のテンポやセットの細部まで注文を付け、「見張っていた」から、スタジオ側も勝手にはできなかった。

でも、原作者がここまで深く関われるのはきっと稀なんだと思う。


ハリポタのように、既に本だけで大ヒットになっている場合は、原作者も強く権利を主張できるかもしれないけれど、本はあまり知られてないけれど映画化したら大ヒットっていうものもあると思う。
そういうものは、原作者側の意見っていうのはどれほど反映されているかわからない。


以前、大ヒットドラマの「Game of Thrones」の原作者ジョージRRマーティンが

「自分が死んだら口出しはできなくなるから、2次作品は作ってほしくない。Road of the ringシリーズが原作者のトールキンの死後、きちんと世界観が守られているのは財団や子孫がきちんと管理しているからだ(それでもやっぱり、一族には色々と亀裂があるらしい)今は制作に口を出せる立場だし、HBO(ドラマの放送局)は原作に敬意を払ってやってくれてると思うから文句もないけれど、死後どうなるかはわからない。」

とインタビューに答えているのを読んだことがあるけれど、本当にその通り。


Saving Mr.Banksでは、原作者として一言申す!のパメラと、ディズニー作品として(子供向け映画として)そこは譲れん!のウォルトや有名なディズニー作曲家のシャーマン兄弟の攻防戦が描かれている。

これだけパメラの意向を汲み取ってくれたのも、原作を読み、喧嘩をしてでも向き合って、それでも映画化したい!と強く思って、深くパメラのことを理解してくれたウォルトならではだと思う。

弁護士を通して、書面のみ。という形でなく、きちんとお互いが敬意を払って(パメラはウォルトに対して最初は敬意を払ってなかった感じだけど笑)譲り合った結果が、映画「メリーポピンズ」なんだと思う。


メリーポピンズのフロリダでのプレミアで、映画を見ながら幼少期を思い出し、想いに区切りを付け、号泣するパメラを見つめるウォルトに感動した。



映画では、いかにもフロリダっぽい、アメリカっぽいウォルトのノリと、いかにもイギリスっぽい、気難しい感じのパメラとの比較もよく出てるし(笑)
その比較というか、あまりにお互い理解し合えない、妥協できない感じが、逆に面白くて、結構笑ってしまう場面が多い。

誰にも心を開かずにやってきたパメラが、映画の制作が進むにつれて幼少期を思い出し、徐々に心を開いては(リムジン運転手のポール・ジアマッティが最高)、やっぱり閉じて・・・。という過程も上手く描かれていると思う。

ウォルトが本当に、ディズニーのコンセプトを体現して、自身もそのコンセプトを守ろうと必死だったんだな。というところも、さすがトム・ハンクスは演じられる。


映画を見終わった後に、メリーポピンズを久しぶりに見てみよう!と思った作品でした。



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